Packing listとは梱包明細のことです。 記載事項やフォーマットについて、サンプルを用いて解説いたします。
目次:
記載項目
Packing List とは、梱包明細です。
・荷物の大きさ
・「何が」「いくつ」入っているのか?
・ケースマーク(荷印)は何か?
というような梱包に係る情報を細かく記載する書類です。
Invoiceと同様に定められたフォーマットはなく、必要な情報を記載してさえいればどのようなフォーマットでも問題ありません。
記載する項目を挙げます。その後から、実際の書類を見てみましょう。
1) Case No.(Carton No.)
2) Case q'ty(=Carton数。段ボールはCartonと表記します。)
3) Description of goods 内容品
4) Q'ty 数量
5) Net weight 内容品の正味重量
6) Gross weight 梱包後の重量
7) M3 容積
8) パレタイズ後の寸法、重量(パレタイズ梱包をした場合)
9) Case Mark ケースマーク(=荷印)
10) Signature 署名(インボイスの記事を参照)
全体像を見てみる
まずは、実際の書類の全体像を見てみましょう。
エクセルでテンプレートを作成しましたので、後半は関数のことにも触れていきます。
Packing Listのサンプル画像です。
記載項目をズームアップする
専門的な言葉を解説する
基本的には単純に英単語で貿易専門用語ではないのですが、馴染みの薄い言葉をピックアップして解説していきます。
5) Net Weight と 6) Gross Weight
Net Weightとは、内容品そのものの重量です。
たいしてGross Weightは、梱包材を含めたカートン(段ボール)全体の重量です。
例えば、化粧品のジャンルで保湿クリームの取引を行う場合で考えてみます。
Net weightとは、保湿クリーム+容器+パッケージの重さです。
Gross weightとは、保湿クリームを輸送するための緩衝材や段ボールを含めた重さです。
7) M3 容積
M3はCBMとも言い、容積の単位です。書類への記載は必須でない場合もありますが私のサンプルには載せています。
計算例:40x40x20 (cm)の貨物のM3は・・・[0.4x0.4x0.2(m) = 0.032 M3]となります。
少し話がそれますが、容積重量についてもお手すきの際に確認しておくと良いと思います。実際に計った重量=実重量に対し、貨物の大きさに見合う重量を計算で割り出すもの=容積重量、となります。
「クーリエとフォワーダーは違うの?ーサービスの使い分けなどー」で詳しく書いていますので、よろしければこちらもご参考になさってください。
8) パレタイズ後の寸法、重量(パレタイズ梱包をした場合)
貨物をカートンのまま=バラで出荷する場合、この情報は不要です。
内容品や物量によって、パレットと呼ばれる板にカートンを乗せて、ラップでぐるぐる巻きにして輸送することがあります。貨物の保護のためです。
パレットの荷卸し、移動にはフォークリフトが必要ですので、荷受先で開梱可能かというのはあらかじめ確認が必要です。
この情報は、作業をしている倉庫から入手します。パレット毎の計量をできない場合は、バラの状態の貨物の重量+パレットの重さを足します。
ただし、最終的には船積み前に業者側で計量した重量がB/Lに記載されます。
自社と業者が計量した数値が異なる場合は、業者側の計量に準じます。その場合はフォワーダーから訂正を求められます。
9) Case Mark ケースマーク(=荷印)
荷印とも言われ、貨物を区別するためにカートンに表示するマークです。
下記画像のように、ひし形の中に客先の社名を入れるマークをよく見かけます。
例えば上記のように、ひし形の中に「kaki」と表示するとします。Packing List上には、このように記載します。
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In dia
Kaki
C/No.: 1-4/4
Made in Japan
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ひし形を「in dia」と表記します。
書類上にひし形マークを表示しても構いませんが、In dia と入力した方が手間は少ないかなと思います。ケースマークには原産国を入れます。
おまけ:レターヘッド
書類上部の発行社情報とロゴの表記はレターヘッドといって、外国では一般的な形式です。会社のロゴがなければ、文字をセンタリグして入力しておけばいいです。サンプル画像を貼っておきますね。
合計の算出について
合計部分についての解説です。
数量、重量、サイズについて、①1カートン当たりと、②カートン総数の情報を表記します。(パレットを含む場合は、例えば書類サンプルのようにパレットを含む総数を表記します。)
おおむね以上のような内容で作成し、フォワーダーさんからの指摘があれば適宜修正することもあります。
SUMIF関数が使えると便利なのですが、手間であれば端折っても大丈夫です。
SUMIF関数は、SUM関数の高機能バージョンで、条件を指定して合計します。この事例では、「@」の書かれていない行を合計したいのです。
つまり、【@マークを記載する列において、空白行の数字を合計せよ】という指示を出します。
実際に私が作成したPLには以下のような関数が入力されています。
=SUMIF(F24:F32,"",G24:G32)
関数の詳しい解説は、別の記事に書いたのでご参考までにリンクを貼ります。ネットで検索してもいろいろ出てきますので試してみてください。
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インボイスやケースマークの作り方も書いています。
www.blue-aoko.com
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