aoko's blog

社会に出て困難を感じる人へ(社会人・事務・貿易事務スキル・諸々の生きる術など)

インボイス等輸出入書類の保管方法(おまけ:貿易事務から見える新しいテクノロジーと古い慣習)

 

輸出入の手続きには諸々の書類が発行されます。

手続き後、手元に残るそれら書類の保管をどのようにしたらよいか、一つの事例として輸出を行う場合の書類保管について紹介します。

目次:

書類保管の基本ルール

インボイス(請求書)には保管期間について決まりがあります。7年間の保管が義務付けられています。

 

・近年はほぼデータでのやり取りに切り替わっているので、必ずしも紙ベースで保管する必要はありませんが、実態としては紙・データの両方で保管していることが多いかと思います。

 

・発行したインボイスは、フォワーダーの請求書・税関の輸出(入)許可書・B/Lとセットでファイリングする必要があります。確かこれも決まりがあったはずと記憶しています。税務署が来た場合にはこれらの書類はセットで確認されます。

 

書類一覧と用途

貿易事務担当者の手元に残る書類の一覧と、それらの用途などを表にまとめました。

「〇」がついているのは、各部門の業務で使われるものです。

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説明

1)上記表の下から3件、「請求書」「B/L」「許可書」について解説します。フォワーダーが発行もしくは提供する書類です。

 

請求書:輸送、燃油サーチャージ、通関、港湾利用など、輸出に係る諸々の費用の請求書です。

 

B/L:船会社または航空会社が発行する運送状です。フォワーダーが、荷主である輸出者に提供します。請求書に同封されています。

 

許可書:税関の輸出(入)許可通知書です。荷主である輸出者の代理で通関手続きを行うフォワーダーが許可書を提供してくれます。これも請求書に同封されています。

 

2)「インボイス」と「フォワーダーの請求書」に関しては、経理部門の欄にも〇がついています。貿易事務および経理部門の両者の業務で必要となるからです。

この場合は、例えば貿易事務部門で原本を持ち、コピーを経理部門へ渡します。

 

3)経理部門でやること

貿易事務部門が発行した「インボイス」をベースに、顧客に対する売掛金として帳簿にあげます。

フォーワーダーから届く「請求書」に対しては、支払い手続きを行います。(おそらく、請求書の内訳を確認しながら経理上の処理をすると思います。)

 

4)SDS(MSDS)は船会社や航空会社の基準に照らして、輸送機への搭載が可能か確認するために使われています。税関への申告以前に、そもそも輸送できるかどうかも重要なポイントになります。SDSは、化学品の取扱い方法等を記した書類で製造元が発行します。

Safety Data Sheet=SDS(MSDS=Material Safety Data Sheet)

 

ファイリング

紙の保存

穴開けパンチで穴を開けて、2つ穴ファイルにとじます。新しい書類を上に重ねていきます。

SDS等、データで入手した書類をわざわざ印刷してファイリングする必要はないです。ただし、ファイル・フォルダ名にInvoice#を付けるなどして、Invoiceとその時提出したSDS等書類一式がすぐにわかるようにしておくと良いです。

 

データでの保存

基本的に紙で保存しているのであればデータの方は、メールのデータを頼れば良いと思います。メールを検索すれば添付ファイルがいつでも入手可能です。

ただ、メールのバックアップがない場合は、添付ファイルをPCのフォルダに保存しておいた方が良いと思います。ファイルあるいはフォルダ名にInvoice#を付けます。

 

おまけ:テクノロジーと慣習

コンテナ輸送など、輸送システム自体には、最先端のテクノジーが使われています。

効率的にコンテナを船に積むシステム、海上輸送に使われる天候予測のシステム、港湾関連の管理システム・・・

通関手続きも税関、各種業者がネットワークで繋がり、毎日膨大な量の輸出入手続きが滞ることなく行われています。

ありとあらゆるところで人間社会の先端テクノロジーが貿易輸送を支えています。

 

一方で、貿易を生業とする中小企業の多くは大変アナログであったりします。代表的なことを挙げると「紙ベース」が大好きな人たちが多いです。

テクノロジーの恩恵を受けつつも、商取引やそれに関連する業務の多くは古くからの慣習に縛られてしまうことが多いことも背景にあるのではないかと思います。

 

それから中小企業の古い商社は経営者自身が、超アナログであったりすることがあり、貿易事務の効率化において事務担当者は多少の苦労を感じるかもしれません。お察しします<m(__)m>